2024年07月03日

はりきゅうの効果はWHOも認めた!はりきゅうの効果について解説

はりきゅうの効果はWHOも認めた!はりきゅうの効果について解説

街中でよく見かける「鍼灸院」の「鍼灸」は、一般的に「はり・きゅう」または「しんきゅう」とよばれます。ツボを刺激して体の不調を改善する施術法です。受けたことのある方はどのような施術方法か理解できますが、未体験の方には少々怖い感じもします。しかし、現在はWHOもはりきゅうの効果を認めるだけに、世界が注目しているのです。今回ははりきゅうの効果についてわかりやすく紹介します。

はりきゅうとは

鍼灸は一般的には「はり・きゅう」または「しんきゅう」とよばれます。患者が訴える疾患や、不調な症状に適した経穴(けいけつ)に金属の細い鍼(はり)を刺す「はり」と、もぐさ(艾)をツボの上に置いて燃焼させる「きゅう」を指すのです。生体のツボを刺激し、人間の身体に本来備わっている病気や不調を治す力・自然治癒力を高め、元気を取り戻す施術法です。

はり師ときゅう師は異なる

よく鍼灸師(しんきゅうし)といいますが、厳密には、はり師ときゅう師は異なります。あえていうなら、鍼灸師ははり師ときゅう師、二つの国家資格を取得した人が名乗れる職種です。鍼灸師という資格はありません。はり師ときゅう師、それぞれに国家試験があり、その両方に合格し、資格を取得している人が鍼灸師に該当します。

はり師は患者さんの症状に合わせて、全身にあるツボから症状改善が見込めるツボに鍼を刺し、ツボを刺激して施術を行う施術です。一方、きゅう師は、もぐさを燃やしツボを刺激する施術を行う施術です。はりもきゅうもツボを刺激するなど、共通した施術が多いことから、鍼灸院で働く多くの方々は両方の資格を取得しています。

はりきゅうは国家試験がある

はりきゅう施術を行うためには、はり師やきゅう師の資格取得が条件です。受験資格は厚生労働省が認定した、鍼灸専門学校や大学等で必須科目となる授業をすべて修了した上で、はり師やきゅう師の国家試験に合格することが必要です。合格するとはり師やきゅう師の資格が取得できます。

はりきゅうの施術方法

はりときゅうは、どちらも人体にあるツボを中心に施術しますが、施術方法は大きく異なるのです。この章で、はりときゅう、それぞれの施術方法について詳しく紹介します。

はりの施術

はりは、極めて細いステンレス製あるいは銀製の鍼(長さ約15mm~90mm、太さ直径約0.10mm~0.30mm)を使用して、身体のツボに刺すのです。通常は、はり先で皮膚を破るのですが、そのときは主に管鍼法(かんしんほう)で行います。

鍼管(しんかん)とよばれる、はりよりわずかに短い筒状の器具を使い、そのなかにはりを通して、わずかに出たはりの柄の部分を軽く叩いて刺します。患者さんにはほぼ痛みを感じさせることなく、刺入できる日本独自の方法です。なお現在は、鍼は使い捨てにしている鍼灸院がほとんどです。

きゅうの施術

きゅう(灸)は、もぐさを使用してツボに熱刺激を加える方法で、俗に「やいと」「えつ」とよばれることもあります。施術方法はもぐさを直接皮膚上で燃焼させ灸の痕(あと)を残す有痕灸(ゆうこんきゅう)と、灸の痕を残さない無痕灸(むこんきゅう)に大別できます。

このように皮膚の上でもぐさを燃焼させるきゅうの施術法は、日本で昔から盛んに行われてきた施術方法で、戦国武将たちも健康のために灸をすえていました。また、俳聖・松尾芭蕉が奥の細道で、三里のツボにきゅうをすえながら紀行したことはよく知られています。きゅうは日本以外ではほぼ行われませんが、免疫活性に大いなる効果があることも証明されています。

はりきゅうの効果

はりときゅうに共通するのは、患部やツボなどに刺激を与えることで、血行の改善やリンパ液の流れをよくすることです。血流やリンパの流れの改善し、身体全体のバランスを整えていく施術法で、「気」と「血」の流れをよくする効果が期待できるのです。

経絡とツボ

中国では、気や血液の流れる「みち」を「経絡(けいらく)」とよんでいます。経絡とは人体を上下に流れている経脈と、人体を横に流れている絡脈の総称です。経絡は人の全身に広がっています。そして、人体内部の変調を体表面に伝えるといわれています。

一方、ツボともよばれる経穴(けいけつ)は、経絡上にあり、経絡を通して体内の異常が表れる場所なのです。ツボは刺激を強く受けるポイントでもあり、ツボを刺激することで、体内の不調な部位に、効果的に働きかけるといわれています。そのツボを刺激する方法が、「はり」であり「きゅう」です。

WHOもはりやきゅうの効果を認める

現在、WHO(世界保健機関)が公認しているツボの数は、全身に361か所あります。また、
WHOでは、次に掲げる疾患に、はりきゅう施術が適応であることも認めているのです。はりきゅうの効果は日本や中国だけでなく、西洋各国でも認知されているのです。

神経系
神経痛(三叉、肋間、坐骨など)・頭痛・歯痛・ヘルペス・顔面神経麻痺・しびれ など

運動器系
五十肩・むち打ち症・頸肩腕症候群・腰痛症・ギックリ腰・椎間板ヘルニア・変形性膝関節症・関節炎・リウマチ・肩こり・寝ちがい・筋肉痛・捻挫・テニス肘・腱鞘炎 など

消化器系
胃炎・胃下垂症・胃酸過多症・胃痙攣・胃・十二指腸腫瘍・口内炎・慢性肝炎・胆嚢炎・慢性腸炎・便秘・下痢・痔疾 など

循環器系
高血圧症・低血圧症・心臓神経症・動脈硬化症・動悸・浮腫・冷え症 など

内分泌系
糖尿病・バセドウ病・貧血・脚気・甲状腺機能障害 など

呼吸器系
風邪・扁桃炎・咽頭炎・気管支炎・喘息・咳 など

感覚器系
眼精疲労・仮性近視・白内障・鼻炎・副鼻腔炎・耳鳴り・メニエール症候群・難聴・中耳炎・扁桃炎・眼瞼痙攣 など

婦人科系
生理痛・月経異常・乳腺症・不妊症・更年期障害・冷え・のぼせ・つわり など

泌尿器系
慢性腎炎・膀胱炎・尿道炎・ネフローゼ・前立腺肥大 など

小児科系
小児喘息・夜尿症・夜泣き・かんの虫・消化不良・虚弱・アレルギー性湿疹 など

その他
自律神経失調症・神経症・不眠症・ストレス性疾患・めまい・頭痛・心身症・アレルギー・アトピー性皮膚炎・慢性疲労・成人病予防・脳卒中の後遺症 など

はりきゅうがなぜ効くのか

もともと、人間の身体には病気やケガを自分で治す自然治癒力や、外部から侵入してくる病原体から身体を守る、免疫力が備わっているのです。身体が傷害を受けるとそれらのシステムが働き始め、さまざまな反応が起こります。

具体的には血管を拡張させて酸素や栄養を大量に含んだ新鮮な血液をめぐらせ、新陳代謝を高めたり、体内に侵入した異物と戦う白血球を集めて、傷付いた部位から感染することを防いだりするのです。

はりきゅう施術はこのような反応を利用して、皮膚や筋肉に目には見えない極小の傷や火傷を起こさせ、筋肉の血液循環を改善して肩こりや腰痛を治したり、傷害を負った部位の修復を促進したりするのです。このような人体のシステムを活かすのがはりきゅうで、それだけ効果が期待できます。

まとめ

以上、はりきゅうの効果について紹介しました。はりやきゅうは中国発祥の東洋医学ですが、現代はその効果効能がWHOでも認められています。ツボの刺激で人間が持つ自然治癒力を喚起するはりきゅうは副作用もほとんどなく、健康増進が見込めるのです。

「しみず鍼灸院レジリエンス」は、鹿児島市鴨池にある鍼灸マッサージ院です。レジリエンスとは、心理学用語で復元力、耐久力という意味になります。弊院では患者様の単なる痛みやコリといった身体の施術だけでなく、心身共に健康なることを目指しております。そこではり・きゅう・マッサージ・整体・ストレッチ・骨盤矯正・美容鍼など、さまざまな角度からアプローチしていきたいと考え、はりきゅう体験コースも用意しています。ぜひ当院へお気軽にお越しください。